クラブトロリ式天井クレーンは、巻上・横行部分に電気ホイストではなく、個別の巻上装置・横行装置を備えた台車(クラブトロリ)を使用した天井クレーンです。お客様の用途に合わせて1台ずつ設計する為、仕様の自由度や耐久性に優れています。比較的大きな荷重を高速・高頻度で扱う場合に適しています。
クレーン導入計画の初期段階では、主に扱う吊り荷の荷重区分やクレーンの使用予定頻度などから、設計段階で使用する「つり上げ装置等の等級」※。「作業係数」※(下表参照)や、制御方式、操作方法などをお打合わせにより決定致します。
※設計の基準となる負荷条件を決定するもので、クレーン構造規格(法令)で定められています。
つり上げ装置等の等級
つり上げ装置等の使用時間 | ||||||||
800時間未満 | 800時間以上 1600時間未満 |
1600時間以上 3200時間未満 |
3200時間以上 6300時間未満 |
6300時間以上 12500時間未満 |
12500時間以上 25000時間未満 |
25000時間以上 | ||
荷重区分 | 定格荷重の 50%未満 |
A | A | A | B | C | D | E |
定格荷重の 50%以上 63%未満 |
A | A | B | C | D | E | F | |
定格荷重の 63%以上 80%未満 |
A | B | C | D | E | F | F | |
定格荷重の 80%以上 |
B | C | D | E | F | F | F |
作業係数
荷重を受ける回数 | ||||||||
6.3×104回未満 | 6.3×104回以上 1.2×105回以上 |
1.2×105回以上 2.5×105回以上 |
2.5×105回以上 5.0×105回以上 |
5.0×105回以上 1.0×106回以上 |
1.0×106回以上 2.0×106回以上 |
2.0×106回以上 | ||
荷重区分 | 定格荷重の 50%未満 |
1.00 | 1.02 | 1.05 | 1.08 | 1.11 | 1.14 | 1.17 |
定格荷重の 50%以上 63%未満 |
1.02 | 1.05 | 1.08 | 1.11 | 1.14 | 1.17 | 1.20 | |
定格荷重の 63%以上 80%未満 |
1.05 | 1.08 | 1.11 | 1.14 | 1.17 | 1.20 | 1.20 | |
定格荷重の 80%以上 |
1.08 | 1.11 | 1.14 | 1.17 | 1.20 | 1.20 | 1.20 |
作業係数の適用例
クレーンの種類 | 作業係数 |
発電所用クレーン,分解点検用クレーン | 1.00-1.02 |
機械及び組立工場用クレーン | 1.02-1.08 |
一般工場用クレーン | 1.05-1.11 |
スクラップ用クレーン (バケット付、マグネット付) | 1.14-1.20 |
製鋼用クレーン (装入クレーン、レードルクレーン等) | 1.14-1.20 |
代表的な巻上制御の種類
CF制御 | IB制御 | CRB制御 | インバータ制御 | |
主な用途 | 一般荷役クレーン全般 (ただしCF制御は75kW以下) | 高速巻上用途の スクラップ クレーン等 | 組立用途などの 低速運転が 必要なクレーン | |
速度制御範囲 | 巻下時のみ 定格の約1/3 | 巻下時のみ 定格の約1/5 | 巻上・巻下時 定格の約1/5 | 巻上・巻下時 定格の約1/10 |
モーター種類 | クレーンモーター | かご型モーター | ||
特 徴 | ・安価 ・長時間の低速運転不可 ・ライニングの摩耗 |
・CF制御より低速制御可 ・長時間の低速運転不可 |
・インパクト負荷に強い ・低速使用率は25%ED程度 |
・緩衝起動、緩衝停止 ・低速使用率は25%ED程度 |
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